簿記2級の試験は、難化をしています。そのなかで、151回の試験はとても難しく、ネットでも炎上しました。
今回は、151回目の試験が炎上した原因と今後に難しい試験が出題された場合にどのように対応すれば良いのかを書いていきます。
目次
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151回のデータ
合格率 12.65%
直近10年で最も低い数字です。
問題点
・問題文に与えられた年度と期間が異なった
×4年度(×3年4月1日から×4年3月31日)
このようにあれば、受験生は「年度が間違っているのではないか」と考え時間を無駄にします。
・子会社が2つある
簿記2級の連結は、子会社が1つの時を想定して学習します。試験で急に子会社が2つあるとその時点でパニックです。
151回はどうすれば、合格できたか?
151回の試験は、とても難しかったです。しかし、その中でも合格者はいました。では、どうすれば、合格できたのかを考えます。
・第2問と第4問は、高得点が可能
第2問と第4問の難易度が低かったです。基礎を抑えていると9割は取ることは出来ました。この2つの問題に時間をかけることにより、あとは安心して解くことが出来ます。
・第1問と第5問は、難易は高めだが6割程度の得点は可能
第1問と第5問の難易度は高かったです。しかし、過去問の分析をすると6割程度は可能なので、部分点で狙います。
・第3問は、部分点を狙う
今までに習っていない部分が出題されたことが分かった時点で完答は諦めます。難しい試験でも、解ける部分はあるので、部分点を狙います。
商工会議所の意見
商工会議所は、簿記の試験が終わると必ず「出題の意図」を出します。それとは別に151回の試験についての考えをホームページに載せました。
参考サイト
https://www.kentei.ne.jp/25472
こちらによれば、×4年度なのに期間を「×3年4月1日から×4年3月31日」にしたのは、欧米企業と日本の企業の一部ではこのような形でしているとのことでした。
しかし、簿記2級を取得して仕事をする企業は必ずしもこの形ではないため受験生からは、疑問の声がありました。
153回も同じく難しかった
商工会議所は、151回目の難しい試験を出題したことに対しての反省はありませんでした。
153回目の試験で同じ「連結精算表」が出題。受験生を悩ませました。
しかし、合格率は27.6%と151回の2倍程度でした。受験生が151回目の件を知って対策をしたのと、第2問が空欄推定(回答は記号で答える)だったので、合格率は上がったと考えられます。
今後の対策
153回の試験でも同じく連結精算表の難しい問題が出題されました。そのため、今後も簿記2級の知識では解くことが出来ない問題が出題される可能性があります。
そういった時に合格をするためにはどうすれば良いかの対策です。
・工業簿記を中心に点を取ることを意識
工業簿記は、商業簿記に比べて点が取りやすいです。テキストに出てくる問題や過去問を確実に解けるようにしましょう。
・商業簿記は基礎的な部分を確実に解いて部分点を狙う
連結精算表に限らず財務諸表でも言えますが、完答を考えると時間がかかり全ての問題を解くことが出来ません。
他の問題を解くのに影響が出るため、分からない場合は捨てましょう。
・第1問も完答を狙わない
簿記3級は、第1問は完答を狙える難易度でした。しかし簿記2級は、第1問も問題文が複雑です。時間がかかり他の問題が出来ないので分からない時は、後回しか捨てましょう。
まとめ
151回目試験は確かに難しいです。簿記2級のテキストにもない分野を試験で解くように言われても解けません。しかし、合格者が存在するのは事実です。今後は、問題を解くのではなく、解ける問題を選択する技術も必要であると思います。