貯蔵品へ振替える通信費と租税公課【決算整理2】

未使用の「切手」や「収入印紙」は、決算整理において貯蔵品に振り替える必要があります。購入時は、「切手は通信費」で「収入印紙は租税公課」として処理しました。しかし、「通信費」勘定や「租税公課」勘定は費用の科目のため、繰越は出来ません。




そこで、「貯蔵品」勘定を使用して「棚卸資産」で次期に繰り越します。




仕訳は、非常に簡単です。費用の科目である「通信費」や「租税公課」を「貯蔵品」勘定に振り替えます。

仕訳の形や考え方は同じですが、通信費と租税公課に分けて解説していきます。



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目次

通信費

電話代や切手代等、通信に使う費用の勘定科目です。そのうち、切手は未使用のまま次期に繰り越す可能性があります。



決算整理は、問題文に与えられた金額を「通信費」勘定から「貯蔵品」勘定に振り替えるだけです。




(問題)

期末に切手¥120が残っていたため適切な勘定科目に振り替える





(解答)

借方金額貸方金額
貯蔵品120通信費120




未使用の切手の「通信費」勘定の金額を減らして(貸方に通信費)、未使用の切手の金額を繰り越すために「貯蔵品」勘定に振り替えます。





租税公課

収入印紙のイラスト

固定資産税や印紙代を支払った時に使用する勘定科目です。そのうち、印紙は未使用のまま次期に繰り越す可能性があります。





決算整理は、通信費と同様に金額が問題文に与えられ「租税公課」勘定を「貯蔵品」勘定に振り替えます。






(問題)

期末に印紙¥1,000が残っていたため適切な勘定科目に振り替える






(解答)

借方金額貸方金額
貯蔵品1,000租税公課1,000





未使用の印紙の「租税公課」勘定の金額を減らして(貸方に租税公課)、未使用の印紙の金額を繰り越すために「貯蔵品」勘定に振り替えます。






試験対策

153回目の試験は、未使用の切手と印紙があり、それを仕訳にするものでした。1つの仕訳に「通信費」勘定と「租税公課」勘定が入っているだけで考え方は同じです。




(問題)

期末に切手¥120と印紙¥1,000が残っていたため、適切な勘定科目に振り替える。






(解答)

借方金額貸方金額
貯蔵品1,120通信費 120
  租税公課1,000




通信費と租税公課を合わせた問題です。貯蔵品に振り替えるだけなので簡単に解けます。






まとめ

仕訳自体は簡単なため、本試験の出題の可能性は低いです。しかし、直近は153回の第1問での出題がありました。もし間違えると、マイナス4点のため正解しないともったいないです。貯蔵品の仕訳の勉強の時間は1週間に1度程度が良いでしょう。

または、隙間時間を使って強引に仕訳を覚えるのも一つの考え方です。

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